そこの職人さんたちが、技術を披露しながら江戸風鈴の作り方を実演している動画がいくつかありますので、それをご紹介できればと思います。
1.篠原風鈴本舗二代目 篠原儀治氏による実演動画
江戸時代から伝わる宙吹きによる手法で作られたガラス風鈴を「江戸風鈴」と名付けた篠原風鈴本舗二代目、篠原儀治(よしはる)氏による実演動画。儀治氏は江戸川区の無形文化財です。細長いガラス管であるとも棹(ともざお)に高温の溶けたガラスを巻きつけて口玉を作り、そこから宙吹きと呼ばれる空中で棹を回しながら息を吹きかける技術でガラスを膨らませてひょうたんのような形にした後、口玉を切り離して江戸風鈴の特徴ともいえる鳴り口のざらつきをヤスリで作り、雨や風にさらされない風鈴の内側から絵付けをするという一連の江戸風鈴作りの流れを丁寧に解説している動画です。
ちなみに動画の最後で「ガラス風鈴工房は都内で篠原さんただ1軒です」とナレーションが入っていますが、そこは間違いで、もう1軒、御徒町で儀治氏の次男、正義(まさよし)氏が独立して営んでいる篠原まるよし風鈴があります。
2..篠原風鈴本舗三代目 篠原裕氏による江戸風鈴実演動画
こちらは儀治氏の長男であり、篠原風鈴本舗の三代目である篠原裕(ゆたか)氏による江戸風鈴製作実演動画。江戸風鈴の製作過程を、宙吹きと呼ばれる空中でガラスを吹いて膨らませる技術から、江戸風鈴特有の風鈴の鳴り口をギザギザにして音を出やすくする工程、内側から筆で絵付けをするところまですべてを実演しています。
3.篠原正義氏が営む篠原まるよし風鈴での江戸風鈴絵付け体験動画
江戸川の篠原風鈴本舗は儀治氏の長男である裕氏が継いだので、次男である篠原正義(まさよし)氏が独立して御徒町で営んでいる工房が篠原まるよし風鈴です。正義氏による実演動画、探したのですがなかったので、代わりに篠原まるよし風鈴での江戸風鈴絵付け体験の動画をご紹介します。体験に来た女性の方が、江戸風鈴で1番人気の絵柄である金魚の絵付けに挑戦をしています。雨風で絵柄が落ちないよう、内側から筆で描くのが江戸風鈴の特徴です。
ということで、江戸風鈴職人3人による、実演動画、絵付け体験動画をご紹介しました。江戸川の篠原風鈴本舗、御徒町の篠原まるよし風鈴のどちらでも風鈴の製作体験は可能です。ただし、7月~9月上旬までの風鈴の繁忙期は風鈴の製作体験は行っていません。
それ以外の時期であれば、1700円と格安で体験できるので、興味を持たれた方は、どちらかお近くの工房に行かれるとよいかと思います。2つの工房の場所や情報に関しては、下記にまとめましたのでご参考いただければと思います。
江戸風鈴製作体験ができる篠原風鈴本舗と篠原まるよし風鈴のアクセス
ネットで江戸風鈴を購入されたい方は、いろいろある江戸風鈴の種類と選び方に関して下記にまとめましたのでご参考いただければと思います。
江戸風鈴の種類と音色の違いから選び方を解説